YMCA一橋寮
〜伝統をつくる〜
(東京都国立市東1-20-12)
初代一橋寮(1935年(昭和10年)建築)
木造にスペイン瓦を葺いたモダンな洋館建築であった。
2代目一橋寮(1979(昭和54年)建築)
老朽化のため、今度は、鉄筋コンクリート造3階建の寮となった。
築40年にもなる鉄筋コンクリート造の大学学生寮に増築された集会ホール。夜ともなると、窓から優しい明かりが漏れる、住宅街にあって周囲に溶け込む落ち着いた外観である。
集会ホール室内北側
壁と屋根との接合部分に、明かり取りの窓を回している。窓の内側には色紙が貼られた障子が収まっているため、昼間は、日光が室内に優しい色を持って差し込んでくる。また、夜間になると昼間と逆になり、室内の暖い灯りが外部に落ちる事になる。
天井を支える材には、床と同系色が塗装され、青く塗られた直天井と爽やかな対比を見せ、ホールを明るく見せさている。
正面の扉に向かって左側の小部屋が物置き、右側の小部屋には、ミニキッチンがあり、少人数のお茶の接待も対応可能である。
扉の上部には、排煙窓を兼ねた大きな窓が有る。
集会ホール室内南側
南側正面には、縦長の窓がありその上のステンドグラスの入った丸窓と合わせ、ホールに中心性を創り出している。
長辺方向には、障子の嵌った窓しかないが、閉塞感は無い。
集会ホール室内南側壁
このステンドグラスは、手狭になり残念ながら取り壊された先代の集会室に使われていたものの再利用である。
集会ホール西側外観
焦茶の下見板張りとし、横長の窓がアクセントである。
背後に築40年となる学生寮が見える。真白い長方形の学生寮の外壁に木製ルーバーを取り付け、表情を付けた。
同夜景
集会ホール玄関
既存寮部分との間に一部天窓のある屋根を設けた。
集会ホール側から既存寮の玄関を見る
今回の増改築にあたり、既存寮の玄関も一新した。
新設された多目的トイレ
既存寮の東南部分を改修しトイレを増設し、集会ホール側からアクセス出来るようにした。