教会の概要

文京区根津にあります根津教会は、小さな木造教会だが、その姿は、大変チャーミングな、たたずまいである。登録文化財でもある、この大正8年生まれの歴史ある教会は、創建時の姿のままの礼拝堂を持つ下見板張りの教会であり、この時代の木造教会が現存し、なおかつ、使い続けられているのは、都内では貴重な存在であるといえる。

改修前風景

▲谷根千と言われる地域の街並みに溶け込んだ姿。

(改修前の姿)

新旧比較


改修前          改修後

特徴的外観を形づくる、下見板張りが張り替えられ他は、ほとんど外観に変化はない。登録文化財としての礼拝堂の外観は、ほぼそのままであり、街並みの景観も以前通りである。

玄関(外側)

玄関扉は、片開きとなったが、十分な幅員を確保し、車椅子の来訪者にも対応。

改修後は玄関の背後に2階部分の教会事務室の窓が見える。

玄関(内側)

コンクリートの三和土に、段差のある玄関から、靴の履き替えを無くし、教会内は可能な限り、段差を無くした。オープン棚の下駄箱も不要になり、玄関廊下の緩やかなスロープにそって、カウンターと収納を設けた。

改修前(上段)

集会室の背後の裏庭

裏庭は、無計画に配置された植木と、雑草が繁茂し、教会員にも牧師にも、通常使用されることはなく、物置と化していた。

改修後(下段)

集会室の背後の裏庭

集会室の南側の廊下に面する掃き出し窓は、集会室へ明かりを取り込み、一方で、整備された中庭への出入り口ともなる。

改修前(上段)

牧師館リビング

厨房の裏側に増築されていた牧師館。

狭隘、老朽化により、現代の一般的な住環境レベルとは、言い難かった。

リビングは、応接セットを並べると残されたスペースはほとんど無く、収納も極端に少なかった。

改修後(下段)

牧師館は、新たに増築された2階部分へ移動。そのため、牧師家族のプライバシーの確保にも有効となった。

リビングも窓に面して明るくなり、天井も高く、来客時には、楽しいもてなしが可能となった。