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〜平成の洋館〜

外観1

フィレンツェ留学の美学の先生の家。大正時代の洋館とその時代をこよなく愛す誇り高い文人。自らの住居にももちろん一家言あり、細かい部分までこだわりがあった。

【現代の洋館】という要望はともすればキッチュとなりやすく、ある意味ではハウスメーカーに散々消費された表現からいかに逃げるのか?という課題ともいえた。結果としてマンネリではないマニエリズムの家となったのではないだろうか。もちろん非難する言葉としてのマニエラではなく、技巧を尽くして特異な表現を実現したという意味である。

旧案のエスキース

質感の高さと古典のプロポーションが上品な格をもたらしている。

内観1

陳腐な洋館に陥らないように注意したマニエリスティックな空間

階段を見上げる。

リズムのある天井が美しい。

内観2

大正時代の快適さの表現。

内観3

丸窓付きバスルーム

レトロさの中に、現代の快適さを与える。

緩勾配の階段が豊で落ち着いた雰囲気をもたらす